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行列店への道のり
自分の味を作り上げ『古奈屋』開店

連日、行列客で賑わう『古奈屋』。主人の戸川が、この店を始めるにあたって考えたことは、たったひとつだった。それは、おいしいうどんを作ること。おいしいうどんを作れば、お客さんが集まってくれる。お客さんが集まってくれれば、おのずと店は繁盛する。それまで周囲の人々に手打ちうどんを振る舞っていたのとわけが違い、今度は見ず知らずの人たちに「おいしい」と言ってもらわなければならない。これまでタレントを一流にすることだけを考えてきた元芸能プロ社長の男にとって、まさしく人生転機最大の挑戦となったのである。おいしいうどんを作ること。それも、人まねではなく堂々と自分の味として誇れる『うどん』として…。戸川のカレーうどんとの戦いは、こうしてスタートした。

「店を出すには、まずうどん作りの基本をマスターしなくてはなりません。そこで私はうどん作り教室に通い、根本から学ぶことにしました。ただ自分の店を構えるには、基本だけではなく自分の味が必要です。まずはその味を追求することからはじめました」 『良い材料でなければ、おいしいうどんは生まれない』その信念を曲げずに徹底して材料にこだわった。何度も何度もうどんを作り、味が気に入らないと言っては、また作り直す。最上の食材を惜しげもなく投入した。そしてようやくある味に辿り着く。その味こそ、追い求めていた味だった。現在の『古奈屋』は、これが原形となる。気がつけばここまで半年の時間が費やされていた。夜も満足に寝ず、うどんばかりを作ってきた結果、こうして自分の店を持つことができた。

「ようやく、これだ!という味を発見した時は、うれしかったですね。開店して初めてお客さんに、うどんを食べていただいた時には感動したものです。自分が作ったうどんを、お客さんがおいしそうに食べている。その姿を見るだけで、苦労した甲斐があったと思ったものです」

この味で勝負していこう。この味なら、間違いなく繁盛するはずだ。『古奈屋』を無事にオープンさせた戸川は、自分が精魂込めて作ったうどんに、まったく疑いを持たなかった。やがてその自信が、大きく崩れ去ることになる。